鶴仙渓タイムズとは
山中温泉中央振興会が発行しる鶴仙渓や山中温泉の歴史や文化をお散歩するように紹介するタブロイド誌です。WEB版では、映像や写真を通して「歩く楽しみ」をお届けします。ぜひ、お散歩の参考にご覧ください。
さて、「歩く楽しみ」があるのとないとでは、楽しみ方が何倍も変わってきます。たとえば、山中温泉では、時折「白鷺」を見かけます。何も知らずに出会っても、大変美しく見応えはあるのですが、山中温泉で白鷺に出会うことは「特別」なことなんです。後のページでもお伝えしますが、『山中温泉縁起絵巻』(医王寺所蔵)によると、この山中温泉は行基が発見後、一度荒廃してしまいましたが、薬師如来の化身である「白鷺」を長谷部信連という武将が見つけたことで再興へと導かれます。つまり、ここでは白鷺は「伝説の鳥」意外の何者でもないのです。もしも、あなたが白鷺と出会ったら伝説を目にしているのかもしれません。約1300年前の信連と全く同じように。ほら、歩きたくなりませんか。
▶『鶴仙渓タイムズ』配布場所
鶴仙渓とは
「黒谷橋」を入り口に「こおろぎ橋」までの遊歩道があります。全長約1.4km歩いて30分程です。鶴仙渓は、山中温泉の町と寄り添うように平行にあるので、町のどこからでもアクセスできる渓谷です。見どころは「歩く楽しみ」として、いくつかのジャンルに分けてご紹介していきます。
▶『歩く楽しみ』
山中温泉「1300年愛される温泉町」とは
ここ山中温泉は、石川県の南に位置する静かな温泉街です。古くから、たくさんの人に愛され、中でも俳人松尾芭蕉は、扶桑三大名湯に山中温泉をあげ、この町を大変気に入っていたそうです。
今でも、地元の人の多くは、総湯・菊の湯と言われる共同浴場を活用しています。昔から同じ場所にあり、当時は旅館に内風呂はなく、この温泉場を観光客も芭蕉も利用していたそうです。乱世の最中にも敵同士で温泉場は壊さないよう戦場にしなかったという話や、交代で使用したという話もあります。
この町が愛される理由は温泉だけでなく、他にもたくさんあります。それが何かは、松尾芭蕉始め数多くの日本を代表する文人墨客、表現者、著名人の方がこの山中温泉について語られたり、作品の中に描かれ残されています。